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ブログ 2018年12月

考える遊び

 図形学習に使う色板や知恵の積み木を考案された故小林茂広博士の古本が手に入りましたので紹介いたします。
 
『幼児のための算数以前のさんすう』(多賀出版1981年)  以下「  」内は引用

 この本の序文に「最近の幼稚園や保育所では早期教育の名のもとに、子どもの興味におかまいなく、加減算や幾何学的図形が教えこまれているようですが、これは困ったことだと言わねばなりません。(中略)『教えこむ教育』あるいは『押しつけ学習』は結局、子どもを就学前にすでに算数嫌いにさせてしまう危険があると言っても過言ではありません。(中略)たとえば、誰もがおかす最も基本的な誤りのひとつは、小さな子どもに100までの数を覚えこませようとすることです。100まで数えられること自体に意味のないことを大人は知るべきでしょう。なぜなら、数えられるということと、数の正しい概念を持つということとは全く別問題であるからです。」とあります。そして1から5までの数の熟知と丸、三角、四角などの基本的図形のは握の大切さが訴えられています。
 
 次に「もうひとつ私が強調したいのは、子どもには必ず、具体的な『物』を与えて、その『物』を操作することによって数や図形の世界を自分の手で経験させなければならないということです。」とさいころや色板などの具体物を扱うことで「具体物を正確に観察して、その特徴をつかみ、抽象化しようとする高度な創造性や芸術的センスを自ら養っていくのです。」と書かれています。
 
 そして「遊ぶことは子どもにとって学ぶことに他なりません。実際、子どもは遊びを通して、しかも楽しさや面白さを伴う遊びを通してはじめて物を考える力や集中力や根気が養われるのです。それを無視して、結果だけを尊重する暗記型の、押しつけ教育を行ってみたところで、害にこそなれ、益はなにひとつないと言うべきでしょう。ひとつ一つの学習事項を既知知識として押しつけるのではなく、子ども自身の経験を通して納得させ、理解に導くことが大切なのです。理解するということは、そこに発見を伴った学習が成立したことの証拠に他なりません。そうした発見学習の積み重ねが子どもに勉強することの本当の喜びや感動を経験させるに相違ありません。」と自分の頭でものを考え、試行錯誤することの重要性が述べられています。
 
 また「発見学習を具現化していくためには、教育者自身が常に創意工夫をこらした教授法を研究していかねばなりません。子どもに創造性を望むなら、大人達がまず創造的に生きる努力を惜しむべきではないのです。」とあり、私は教育学者ではないですし教育者というほどではないただの塾ヤですが子どもを指導するものとして、あー耳が痛いです。
 
 さらに「科学的な思考を正しく伸ばすために、幼児にはクレヨンや鉛筆に親しむようにサイコロや知恵の板と棒を与えて、遊びを通して数や図形に慣れさせ、算数的なセンス(感覚)を身につけさせることがねらいなのです。(中略)『考える遊び』は全体として、科学的・合理的な思考力の育成を目的としたものです。ひとつのことをある一方からだけでなく、違った観点からながめ、考えてみる、これが科学的精神の真髄だと思われますが、そのような発想の転換や思考のできる柔軟な頭脳を訓練によって可能にしていくのが『考える遊び』なのです。科学的な心を養うのには年齢制限はありません。早ければよいということは確かに言えます。しかし、遅すぎるということは絶対にないはずです。」
 
 最後に「まず、お母さん自身が自分の子どもとじっくりつき合う心のゆとりを持ち、自分の手でしつけ、育てあげてゆくのだという確固たる信念をもって子どもに接するところから本当の教育が始まると私は思っています。子どもの目で物を見ることのできる、子どもとともに成長しようと思う柔軟な心を持ったお母さんが一人でも多く増えることは私の願い(後略)」とこの本の読者への期待で序文は終わりです。

40年近く前の本(文)ですが、その通りですね。
精進します。「図形学習」ご期待ください。


 

小学生図形学習

24日(月)京都のジーニアスたけのこ会での幼児低学年向けの図形指導法の研修会に参加してきました。諌山先生からいろいろな実践的な指導法を教えてもらい、「これで骨組みはいける」と自信を持ちましたので2019年度から未就学児(幼稚園の年中さん・年長さん)指導を始める予定です。「自信を持った」といっても教育に絶対はないので子どもたちと一緒に試行錯誤しながら取り組むことになると思いますがご期待ください。また小学生図形学習も増やし「成長する思考力GTを柱とした文章題の算数」「色板・つみきを使った数と図形の学習」「ねばり強さを育てるパズル道場」この三つで単なる先取りではない深い学びを追求し将来伸びる子を育てていきます。

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